【台北１４日共同】中米コスタリカが昨年６月、約６０年間にわたる台湾との外交関係を破棄し、中国と国交樹立した背景に、台湾断交を条件に中国がコスタリカの国債３億ドル（約３２３億円）分を購入する覚書が交わされていたことが１４日までに分かった。台湾外交部（外務省）は、約１兆８０００億ドルの外貨準備高を誇る中国の「金銭外交」の一端が明らかになったと警戒を強めている。
コスタリカがこのほど覚書の内容を公表、台湾の中央通信社などが伝えた。中台は長年、お互いが外交関係を持つ国々を奪い合う外交合戦を展開。対中関係改善を掲げ今年５月に就任した馬英九政権は「休戦」を呼び掛けており、中国がどう応えるかに注目が集まっている。
報道によると、中国の楊潔☆外相とコスタリカのスタニョ外相が昨年６月１日付で交わした覚書は、台湾との断交を条件に、中国がコスタリカの３億ドルの国債を購入し、１億３０００万ドル相当の支援を行うとの内容。両国は同日、国交を樹立。中国はコスタリカに覚書などを公表しないよう求めたという。
（注）☆は竹カンムリに后の一口が虎