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2008年09月14日(日) 01時20分

タイ、非常事態宣言解除へ 新首相はソムチャイ氏有力東京新聞

 【バンコク13日共同】タイのソムチャイ首相代行は13日、アヌポン陸軍司令官と首都バンコクの非常事態宣言について協議し、近く解除することで合意した。複数の政府筋が明らかにした。14日にも解除を発表するという。

 タイ連立与党第一党、国民の力党は、新首相候補擁立を辞退するとの意向を示したサマック氏に代わり、新たな候補を15日に選出する方針。同党関係者によると、ソムチャイ首相代行が有力という。ただ、ソムチャイ氏はタクシン元首相の義弟で、反タクシン派の批判は避けられないとみられる。

 非常事態宣言は、反政府市民団体「民主市民連合」の首相府占拠など、社会混乱の拡大でサマック前首相が2日に出した。しかし、軍は流血の事態を懸念して首相府を占拠するデモ参加者の強制排除に乗り出さず、非常事態宣言は事実上効力を持たない状態だった。観光客の減少など経済への打撃にもなり、アヌポン司令官は解除が望ましいとの考えを示していた。

http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2008091301000784.html