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2008年09月14日(日) 00時00分

「子どもに携帯は必要?」 小中生と親、賛否真っ二つ中国新聞

 小中学生の子どもが携帯電話を持つことについて、大人の六割以上が反対する一方で、子どもは六割近くが賛成しており、両者の間に大きな意識格差があることが、特定非営利活動法人(NPO法人)「現代用語検定協会」の調査で分かった。

 調査は、八月下旬に逓信総合博物館(東京都千代田区)で開かれた「サマーフェスティバル」に来場した小中学生と保護者計約千三百人を対象に実施した。

 調査によると、子どもが携帯電話を持つことについて、大人は66・3%が反対、27・7%が賛成だったのに対し、子どもは59・4%が賛成、34・2%が反対と、ほぼ正反対の傾向が表れた。

 大人が反対する主な理由としては「自分で使用料を払えるようになってから持たせる」「メール機能は必要ない」などのほか、有害サイトに絡む犯罪やいじめの多発などを念頭に「子どもが犯罪に巻き込まれないように」という意見があった。

 一方で「GPS(衛星利用測位システム)で居場所が分かるので安心」と防犯面の利点を強調する声や「使い方を指導すれば携帯電話は便利」という意見もあり、保護者の葛藤かっとうもにじむ。

 子どもは学年が進むにつれ賛成意見が多くなり、「携帯電話を使ってみたい」「メールをしたい」など、コミュニケーションのツールとしての必要性を訴えている。

http://www.chugoku-np.co.jp/News/Sp200809140378.html