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2008年09月14日(日) 21時49分

<衆院選>小沢氏「国替え」 公明に揺さぶり、自民も警戒毎日新聞

 民主党の小沢一郎代表の次期衆院選での「国替え」を鳩山由紀夫幹事長が明言し、太田昭宏公明党代表の地元、東京12区を「有力な選択肢」と述べたことは、党内外や地元に波紋を広げた。一方で鳩山氏は「これからの公明党との距離感にもよる」と語り、流動的な要素があると強調している。公明党に圧力をかけることで、自公の選挙協力関係に揺さぶりをかける狙いがありそうだ。

 「公明党が自民党と一緒に選挙をやるなら(対立候補を)立てる、ということだろう」。民主党幹部は14日、国替えを巡る小沢氏の真意をこう解説した。

 民主党は、矢野絢也元公明党委員長が「言論活動を妨害された」として公明党の支持母体、創価学会を提訴した問題で、矢野氏を臨時国会で参考人招致する構えを示して公明党への圧力を強めている。公明党を民主党側に引き寄せることが狙いで、「小沢氏の東京12区への国替え」示唆も、こうした戦略の延長線上にある。

 波紋は自民党内にも広がる。東京選挙区で民主党は12区以外にも、自民党総裁選候補者の地元である与謝野馨氏の1区、石原伸晃氏の8区、小池百合子氏の10区で1次公認決定を見送っており、「小沢氏の国替え先では」との憶測が広がる。ある総裁選候補者陣営は「総裁選が終わったら何か仕掛けて、メディアの関心を引きつけようということか」と気をもむ。

 小沢氏の地元では驚きが広がった。民主党岩手県連の佐々木順一幹事長は「党本部から話は聞いておらず、県連としては4区からの出馬を前提としている」と強調。「仮にそれ以外の場合は、すぐに対応しなければ」とだけ語った。【上野央絵、安田光高】

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