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2008年09月14日(日) 20時00分

満員御礼のファン、新体制に期待と不安 大相撲秋場所始まる産経新聞

 一連の大麻問題で大揺れのなか、14日、初日を迎えた大相撲秋場所。客入りへの影響が心配されたが、国技館前には当日券を求める列ができ、館内には満員御礼の垂れ幕が下がった。足を運んだファンからは、新体制になった大相撲への期待と不安の声が聞かれた。

 2回目の観戦という東京都中野区の大学院生、茂木亮二さん(23)は「組織が突然、大きくかわることはないだろうが、残された力士が地道に頑張っていくしかない」と再起を期待。約1年前から観戦している世田谷区の会社員、佐々木瑞恵さん(27)は「まじめに努力している力士まで色眼鏡でみられてしまう。協会を含めて、謙虚な姿勢で信頼を回復してもらいたい」と話した。

 中入り前に土俵上であいさつした武蔵川理事長(元横綱三重ノ海)が、相次ぐ不祥事を謝罪し、再発防止を誓うと、館内は大きな歓声と拍手に包まれた。

 しかし、新体制を不安視するファンも。30年以上観戦している渋谷区の主婦(65)は「(新理事長には)思い切って若手を登用するなど、大胆さが欲しかった」。世田谷区の会社員男性(61)は「長年の過信と甘えから脱するには相当の覚悟が必要。いい力士がいい管理者とはかぎらないということを早く分かってほしい。力士出身者がトップにいるうちは、大きな変化は期待できない」と苦言を呈した。

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