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2008年09月14日(日) 19時28分

遠藤章・農工大名誉教授にラスカー賞 利根川氏に続き日本で5人目産経新聞

 動脈硬化の主要原因として知られるコレステロールの血中濃度を下げる薬を発見した遠藤章東京農工大名誉教授に14日、米国最高の医学賞「ラスカー賞」が贈られることが決まった。同賞は「ノーベル賞の登竜門」ともいわれ、日本人受賞者は、ノーベル医学・生理学賞を受賞した利根川進マサチューセッツ工科大教授らに続き5人目。授賞式は26日にニューヨークで行われる。

 遠藤名誉教授は東北大農学部卒業後、三共(現第一三共)発酵研究所第3室長、東京農工大教授を経て、現在、バイオファーム研究所長。1973年にアオカビの培養液から発見した血液中のコレステロール値を劇的に下げる物質は、世界で3000万人以上が使うコレステロール低下薬「スタチン系薬剤」に発展した。

 遠藤名誉教授は米国のウォーレン・アルパート賞、マスリー賞、日本国際賞などを受賞している。

 遠藤名誉教授は「開発には十数年かかり、山あり、谷ありの困難があってようやく今日にいたった。国内外の協力がなければ成し得なかった」と話した。

 東京農工大は14日、遠藤名誉教授に特別栄誉教授の称号を授与した。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080914-00000927-san-soci