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2008年09月14日(日) 19時16分

タイ非常事態宣言解除、首相府の不法占拠は継続読売新聞

 【バンコク=田原徳容】タイのソムチャイ首相代行は14日、首都バンコクに発令されていた非常事態宣言を12日ぶりに解除した。

 しかし、反政府勢力「市民民主化同盟(PAD)」は首相府の不法占拠を継続して失職したサマック前首相の後任選びににらみを利かせるなど、政治的緊張は続いている。

 ソムチャイ氏は、アヌポン陸軍司令官らと記者会見し、「深刻な状況は脱した。これ以上宣言を維持すれば、国益を損なう」と説明した。

 非常事態宣言は、PADと政府支持者の2日の衝突で40人以上が死傷した事態を受け、サマック前首相が同日、発令した。だが、軍は介入せず、PADも首相府から撤収しなかったため有名無実化していた。また、宣言発令後、海外からの観光客が激減するなど経済への影響が深刻化し、財界から解除を求める声が強まっていた。

 一方、PADは14日、記者会見し、「我々は、解除後も抗議活動を続ける」と主張した。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080914-00000022-yom-int