記事登録
2008年09月13日(土) 08時01分

汚染米売買を禁止 農水省方針 輸出国に返品産経新聞

 農水省は12日、米粉加工販売会社「三笠フーズ」(大阪市北区)などによる汚染米転売問題の再発防止策として、カビ毒や残留農薬を含んだ汚染米の売買を全面的に禁止する方向で、具体策の検討に入った。対策では、ミニマム・アクセス(最低輸入量)米で汚染米が含まれていることが輸入検疫で判明した場合、輸出国に返品し、国内には流通させない方針。国内米で発生した汚染米の売買も禁止し、具体的な流通制度の改正を検討する。

 太田誠一農水相は、同日の閣議後の記者会見で、輸入された汚染米について「輸入米をお返しすることを検討している。私の任期中に対策をはっきりさせたい」と述べた。

 農水省は、相次ぐ食品偽装を踏まえ、食品全般に対するチェック態勢を大幅強化する方向で検討を始めた。食品偽装を徹底監視するため、全国共通の検査マニュアルを整備する。また、立ち会いなどの日程を業者側に事前に通知するこれまでの方法を見直し、抜き打ち方式に切り替えて調査の実効性を高める。

 一方、二階俊博経済産業相は同日の会見で、汚染米の転売問題で自主回収などの影響を受けた食品メーカーに、「困っていることを調査し、融資などできることは積極的にやっていきたい」との対応を検討していることを明らかにした。

 経産省は、影響を受けた企業が民間金融機関から融資を受ける際の保証枠を拡充することなどを検討していく。

【関連記事】
【主張】汚染米転売 情報開示の遅れが問題だ
「じたばた騒いでいない」 農水相がテレビで発言
「不安取り除けない」 怒りの声次々 汚染米納入の京都の保育園で保護者会
原料に汚染米使用の製菓会社に立ち入り調査
宮崎親子が裏帳簿を処理 事故米の扱いは14年から

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080913-00000072-san-bus_all