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2008年09月13日(土) 12時24分

アーチェリー女子、神谷が銀メダル…パラリンピック読売新聞

 【北京=藤田真則】北京パラリンピック8日目の13日、アーチェリー女子のコンパウンド個人で神谷千恵子(48)が銀メダルを獲得した。

 決勝でブラウン(英)に98−112で敗れたが、「メダルを日本に持って帰れるので、すごいうれしい」と満足そうに語った。女子リカーブ個人(車いす)の中西彩(23)は準決勝で敗退し、午後の3位決定戦に回った。

 弦を引く力が弱くても矢を放てるコンパウンドは今大会からの新種目。神谷は準決勝は大きなミスもなく、確実に的を射てスー(トルコ)に106−104で勝利したが、決勝は得点が伸ばせなかった。

 21歳でリウマチを患い、両手首が動かない。自力で歩けるが、下半身も不自由だ。テレビでシドニー・パラリンピックを見て「こんな世界もあるんだ」と感動。「自分も出たい」と始めたのがアーチェリーだった。初心者コースで2〜3メートル先の的に矢を当ててほめられ、的を射抜く快感に魅せられた。

 40歳を過ぎて出会ったアーチェリーで世界の舞台に駆け上がった。「私が感動した選手と、普通のおばさんの私はあまりにもかけ離れている気がするけど、もし私を見て、頑張ろうと思う人がいればうれしい」と話す。銀メダルで「何か始めるのに遅すぎることはないこと」を証明した。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080913-00000022-yom-spo