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2008年09月13日(土) 08時00分

【北京パラリンピック】沢田、大舞台で飛翔 女子走り幅跳び産経新聞

 【北京=川越一】都立文京盲学校に通う17歳、沢田優蘭(うらん)選手(東京)が12日、北京パラリンピック陸上女子走り幅跳び(視覚障害F13)に出場した。3回目の時点で8位に入れず敗退し9位に終わったが、世界レベルに触発され、ロンドン大会挑戦を誓った。

 「緊張していたが、入ると吹っ切れた。気持ちよくスピードに乗せて走れたので、それでファウルしちゃったのかも」。3回の試技中2度足が踏みきり板を越えてしまった。だが、ぴったりあった2回目は4メートル93。大舞台で自己ベストを約30センチ更新できた。

 視力が低下し始めたのは6歳のころだった。網膜色素変性症。徐々に視界が狭まる病気だ。普通高校に進んだ後、盲学校の存在を知った。1年遅れで入学して、健常者のように振る舞おうと無理をしていた自分に気づいた。一度はあきらめた陸上競技に再び挑戦する気持ちが芽生えた。

 「世界が見えてまたやる気が出た。もっと技術、筋力をみがいてロンドンも目指していきたい」。携帯メールで励ましてくれた友人に、北京で得た経験を報告することが待ち遠しい。

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