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2008年09月12日(金) 21時11分

ネット記事見出しで毎日新聞に賠償命令スポーツ報知

 中古家電の横流し問題の記事をめぐり、家電量販店最大手のヤマダ電機(群馬県高崎市)が会社ぐるみの不正のように報道されたとして、毎日新聞社に1200万円の賠償などを求めた訴訟の判決で、東京地裁は12日、「インターネットや携帯電話向け配信記事の見出しは名誉棄損に当たる」とし、110万円の支払いを命じた。

 判決によると、毎日新聞は2007年3月30日、大阪本社版朝刊一面やネットのニュースサイトなどで「ヤマダ電機 不要家電1600台横流し」などという見出しや記事を掲載した。

 記事本文では「収集運搬を請け負った業者の関係者が横流しした」と明記していたが、松井英隆裁判長は「記事の見出しだけを見ると、ヤマダ電機による横流しを報じたと認められ、社会的評価を低下させた」と指摘。

 その上で「新聞の場合、記事全体の印象が評価の対象となり、本文を読めば事実が分かる。しかし、ネットや携帯電話のニュース配信については、見出しだけを見る読者も多く、名誉棄損に当たる」と判断した。

 毎日新聞社は「主張が一部認められなかったのは遺憾。判決を精査して今後の対応を検討する」とコメントした。

http://hochi.yomiuri.co.jp/topics/news/20080912-OHT1T00256.htm