小池百合子元防衛相（５６）の自民党総裁選用事務所が入居するビルの貸主サイドから契約違反を指摘され、追い出されていたことが１１日、分かった。
小池陣営によると、この事務所は総裁選告示日の１０日昼に永田町の自民党本部に隣接するビルの１階にオープン。党員や支援者が出入りする前線基地で正面玄関に小池氏のポスターやのぼりが置かれていたほか、室内には立ち寄った通行人が記した寄せ書きなどが張られていた。
しかし１１日、電話の増設工事をしようとしたところ、突然ビルの管理会社から「待った」がかかった。元々この事務所スペースの借り主は、不動産管理や警備関係を主な業務としている企業。小池氏の側近議員を支援している関係から総裁選期間中、無償で陣営に提供したという。
ビルの管理会社とオーナー、借り主の三者で取り交わした契約には、〈１〉借り主側の業務以外の使用の禁止〈２〉又貸しの禁止〈３〉ポスターなどの掲示禁止—などが盛り込まれている。借り主は、事前に管理会社側へ選挙事務所が入ることを伝えておらず、のぼりなどの設置も了承を取っていなかったという。契約違反を指摘された小池陣営は、１１日昼過ぎには事務所機材を引き揚げた。
永田町では、小池氏の出馬を不快に思う勢力から何らかの「圧力」があったのでは？ともささやかれているが、出はなをくじかれた形の本人は平然。「あら残念ね。でも、やるしかないわ」と意に介していない様子だという。今後は党本部内の選対本部や小池氏が元々使っていた事務所で活動していく。
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