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2008年09月12日(金) 10時35分

ライブドア事件控訴審 宮内被告に減刑ながら再び実刑産経新聞

 ライブドア(LD)事件で、証券取引法違反罪(偽計・風説の流布、有価証券報告書の虚偽記載)に問われた元取締役、宮内亮治被告(41)の控訴審判決公判が12日、東京高裁で開かれた。中川武隆裁判長は、懲役1年8月の実刑とした1審東京地裁判決を破棄し、懲役1年2月の実刑判決を言い渡した。

 宮内被告は控訴審で、投資事業組合を通じた自社株売却益の利益計上について「結果的には違法な会計処理となった」と認める一方で、「当時の会計基準は整備されておらず、違法であるという認識がなかった。粉飾する意図が当初からあったわけではない」と主張した。

 また、LD事件がほかの粉飾決算事件に比べて粉飾額が少ないことを指摘。事件の解決に協力してきたことや、1審判決後に、損害賠償訴訟を起こしているLD株主のうち、391人に計約5600万円の和解金を支払っていることなどを挙げて、「実刑とした1審判決は重すぎる」と執行猶予判決を求めていた。

 宮内被告は、捜査段階から容疑を認め、1審公判廷では、検察側証人として、無罪を主張するLD元社長、堀江貴文被告(35)=懲役2年6月の実刑、上告中=と全面対決。昨年3月の1審判決は、捜査に協力して事件の解明に貢献したことを認めながらも、「財務統括として犯行の計画、実行に関与し、責任は堀江被告に準じる」などと実刑を言い渡した。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080912-00000920-san-soci