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2008年09月12日(金) 12時01分

裏金:県雇用促進協会、経費水増しで飲食などに /山梨毎日新聞

 高齢者や障害者らの雇用対策事業などを行う「県雇用促進協会」(武田与信会長)で、02〜06年度にかけて数百万円の不適正な支出があったことが分かった。主催イベントの運営費を水増しするなどして裏金を捻出(ねんしゅつ)し、職員の飲食代や総会などの開催費などに充てていたという。同協会は不正額が確定され次第、事業を委託した独立行政法人「高齢・障害者雇用支援機構」に返還する。
 同協会は05年4月、県雇用開発協会と県障害者雇用促進協会が統合して設置。高齢者や障害者対象のセミナーの開催や雇用相談などを行っている。
 不適正支出は、今年6月下旬に会計検査院が行った調査で発覚。▽旧障害者雇用促進協会主催イベントでの経費の水増し▽割引航空券を利用したが、通常運賃と偽り申告した出張費の過払い▽非常勤職員への賃金過払い▽イベントを開催するために委託された経費の目的外使用——の4点が明らかになった。
 裏金は、職員の飲食などに使われたとみられるが、使用対象が明確でないものもある。また、過払いなどの不適正支出に関係した職員らにも、返還を求めるという。
 県雇用促進協会の大芝克夫事務局長は「誠に申し訳なく思っている。支出そのものが経理上おかしいものを対象に調査を進めている」と謝罪した。【中村有花】

9月12日朝刊

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080912-00000043-mailo-l19