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2008年09月12日(金) 17時23分

県内でも事故米混入疑い 老健施設は給食に使用(和歌山)紀伊民報

 県は11日、米粉加工販売会社「三笠フーズ」(大阪市)が不正に転売した事故米、有機リン系殺虫剤「メタミドホス」に汚染された中国産のもち米が、県内事業者に納入され、消費された可能性があると発表した。すでに老人保健施設などでは加工、提供され大半が消費されている。健康被害の報告はないという。
 県などによると、三笠フーズ販売の事故米を使用した可能性があるのは那智勝浦町の老人保健施設と和歌山市内の病院、かつらぎ町の農事組合法人。大阪市、大阪府内の食品卸売業者から納入した。
 那智勝浦町の老人保健施設では今年6〜9月に4キロを赤飯にして給食で提供。かつらぎ町の農事組合は1500キロを納入し、7月ごろから、よもぎもち(5個入り)を製造し、約1200パックを販売した。発覚後、約200パックを自主回収した。
 県は事業者に疑いのある食品と米の回収を指導。検査用によもぎもちと老人保健施設が保管していた赤飯を回収し、残留農薬濃度検査を民間機関に依頼した。
 県食品・生活衛生課は「事故米であっても農薬はギョーザ事件のような高濃度でなく、加熱処理で分解されるため、健康被害の恐れはないと考えている。現在のところ、ほかに流通したとの情報はない。風評被害を起こさないよう冷静に対応してほしい」と話している。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080912-00000005-agara-l30