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2008年09月12日(金) 16時29分

給食米から基準値2倍のメタミドホス検出、事故米転売で読売新聞

 米穀加工販売会社「三笠フーズ」(大阪市)が工業用の「事故米」を食用に転売していた問題で、京都市は12日、同社から転売後、同市内の上賀茂保育園と介護老人保健施設「洛和ヴィライリオス」に「給食用」として納入された中国産もち米から、国の基準値の2倍にあたる0・02ppmの有機リン系殺虫剤「メタミドホス」を検出した、と発表した。

 一連の問題で、実際に食べられていた事故米からメタミドホスが検出されたのは初めて。

 三笠フーズは「基準値を下回ったものだけを出荷している」と説明していた。京都市は検出値について「事故米だけを主食に、一生食べ続けない限り、健康には影響はない」としている。

 同市が、事故米の納入先として調べていた10施設のうち、在庫があった3施設からサンプルの提供を受け、市衛生公害研究所で検査していた。残る1施設からはメタミドホスは検出されなかった。

 これまでに、給食会社大手「日清医療食品」(東京都)を通じ、近畿2府4県の病院など119か所に事故米(計734キロ)が流れたことが判明しているが、上賀茂保育園はこの流通経路とは別で、同社の仕入れ先である食品卸会社「大和商会」(堺市)から直接、仕入れていた。

 同保育園によると、大和商会を通じて買った問題のコメは、昨年12月〜今年8月の間で計13キロ。昼食として、赤飯やシューマイなどに調理され、1〜5歳の園児約140人と職員約30人が食べたという。また、洛和ヴィライリオスによると、日清医療食品近畿支店から今年5〜8月の間に計10キロを購入。高齢者や職員ら、延べ約790人が赤飯やおはぎとして食べたという。

 日清医療食品は1972年9月設立。食品大手「日清食品」(大阪市)とは無関係。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080912-00000044-yom-soci