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2008年09月12日(金) 11時29分

<事故米転売>流通禁止の制度改正へ 輸入米は返品…農水省毎日新聞

 三笠フーズによる事故米不正転売を受け、農林水産省は、事故米が流通しないよう制度改正する方向で検討を始めた。食用への転売を防ぐため、販売先は工業用に使用する業者に限定、輸入米の場合は返品するようにする。

 国が買い取って保管、販売する国産や外国産米のうち、水にぬれたりカビが生えて食用に回せない米は、国が事故米として工業用のりなどに用途を限定して販売している。基準値を超える残留農薬が検出され国が購入しなかった米は、商社が同様に販売できる。

 しかし、判明しているだけでも、三笠フーズなど3社が、事故米を工業用「のり」の原料などとして販売しなければならないにもかかわらず、食用などに不正転売していた。

 このため、輸入検疫で食品衛生上問題がある事故米は返品するように見直す。国産の事故米が出れば、実際にのり原料として使用する業者だけに販売するような制度に変更する。今後、返品の費用負担などの詳細を詰めていく。【奥山智己】

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