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2008年09月12日(金) 07時05分

汚染米、もち用に納入 都城の業者 3.6トン「知らなかった」西日本新聞

 三笠フーズ(大阪市)による事故米の不正転売問題で、宮崎県都城市の製粉業「井之上製粉」(井之上明夫社長)は11日、農薬メタミドホスに汚染されたとみられる中国産米4トンを熊本市の米穀販売業者から購入、それを精米した3.6トンを宮崎市内のもち製造業者に納入していた、と発表した。

 同社によると、中国産米はもち米。昨年12月に熊本市の米穀販売業者から4トンを仕入れ、精米した3.6トンを昨年末から今年6月に数回に分けて宮崎市内のもち製造業者に納入した。仕入れ額は1キロ当たり140円、納入額は同300円。井之上製粉の上村靖己専務は「中国産との認識はあったが、事故米とは知らなかった」と話した。

 また井之上製粉は今月4日に農林水産省九州農政局の調査を受けた際、仕入れた中国産米を「製粉して菓子製造業者約30社に納めた」と虚偽報告していたことも明らかにした。上村専務は「粉にすべき価格の安い加工用米を、精米して納入したことを知られたくなかった」と釈明した。

=2008/09/12付 西日本新聞朝刊=

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