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2008年09月12日(金) 07時05分

汚染米、国産と偽装 三笠フーズのグループ会社 酒造会社に偽証明書西日本新聞

 汚染米を不正転売していた米粉加工販売「三笠フーズ」(大阪市)のグループ会社が、基準を超える残留農薬を検出したベトナム産米を販売した熊本県城南町の美少年酒造に、「国産100%」とする偽の証明書を渡していたことが11日、分かった。

 この会社は米穀卸「辰之巳」で、社長は三笠フーズの冬木三男社長が兼務している。農水省によると、美少年酒造に渡ったのは基準値3倍の殺虫剤アセタミプリドを検出したベトナム産米。三笠フーズは2006年度に商社経由で598トンを購入し、その一部が辰之巳を通じて美少年酒造に流通していた。

 美少年酒造は辰之巳から国産酒米を30年以上仕入れており、毎年、原料の証明書を請求。今年3月17日付の証明書にも「国産100%原料を使用」と記載してあるが、農水省の調査で、今年1‐5月に購入した32.4トンに汚染米が含まれる可能性が高いことが判明したという。

 美少年酒造は、精米して納品するよう注文していたため「見分けがつかなかった」と話している。

=2008/09/12付 西日本新聞朝刊=

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