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2008年09月11日(木) 19時05分

H&M、今週末に銀座「上陸」 ユニクロなどと競争激化へ産経新聞

 世界第3位の衣料チェーンであるスウェーデンのへネス&マウリッツ(H&M)が13日、東京・銀座に日本1号店をオープンする。手ごろな価格と最新ファッションを武器に世界で約1600店舗を展開、売上高は1兆3000億円を超える。個人消費の低迷で衣料品市場が縮小するなか、“巨艦”の上陸により、競争はさらに激しさを増しそうだ。

 H&Mは「ファッションとクオリティを最良の価格で提供する」がコンセプト。企画から販売まで手がけるSPA(製造小売業)方式で、799円のTシャツや1万円以下のコートなどを販売する。銀座に続き11月に原宿、来秋には渋谷に出店する予定だ。同社のロルフ・エリクセンCEO(最高経営責任者)は「東京への出店は長年の夢」と話す。

 今回、「品質に厳しい」(同社幹部)とされる日本の消費者を意識し、他国で例のない品質管理マネジャーを配置した。日本の若者に支持されている人気ブランド「コム・デ・ギャルソン」の川久保玲さんとコラボレーションした商品も用意した。

 迎え撃つ国内勢。カジュアル衣料の「ユニクロ」を展開するファーストリテイリングの柳井正会長兼社長は「中国などでも競争相手になるが、産業が活性化すればいい。われわれが世界で売るのはベーシックで(機能性など)今までにない服」とH&Mとの違いを強調する。

 株安や生活必需品の値上げなどで消費者は節約志向を強め、百貨店などの衣料品販売は苦戦している。逆に、低価格衣料が多いH&Mには追い風だ。

 銀座に店を構えるプランタン銀座は「トレンドファッションという意味で客層は同じ。品ぞろえやサービスで違いを出したい」と警戒感を強めている。若い女性に人気のファッションビルも「価格や商品が似ており、戦々恐々」(業界関係者)という。

 ただ、大和総研の篠崎真紀アナリストは、3店舗の出店計画しかないことを挙げ、「話題が先行し過ぎている。市場やライバル企業への影響も限定的」と指摘する。

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