2008年09月11日(木) 21時26分

＜事故米転売＞病院給食に汚染米、高齢者施設も…近畿６府県（毎日新聞）

　米卸売加工会社「三笠フーズ」（大阪市北区）の汚染米転売問題で、殺虫剤・メタミドホスに汚染されたとみられる餅精米が、大阪や京都など近畿２府４県の高齢者施設や医療施設など１１９カ所に流通していたことが、大阪府などの調べで分かった。流通した総量は約７００キロ。大半が、施設内の食堂などで赤飯や餅として消費された可能性が高い。汚染米は焼酎の原料や米菓などに使われていたとされるが、給食での使用の疑いが浮上したのは初めて。健康被害は報告されていない。

　流通していたとされる１１９施設のうち、府県別内訳が確認されたのは、大阪４４▽京都２２▽兵庫２３▽和歌山３▽滋賀１０▽奈良７。施設は特別養護老人ホームやグループホーム、病院など。学校は含まれていない。各地の保健所は未消費分の返品を施設に呼びかけている。

　大阪府などによると、流通した７００キロの事故米は、三笠フーズが購入したメタミドホス汚染米８００トンの一部とみられる。三笠フーズからは複数の仲介業者などを通じて、７００キロが大阪府内の業務用食品流通業者に渡った。最終的にこれらの米は今年５〜９月、給食会社「日清医療食品」（東京都千代田区）を経て、１１９施設に販売されたという。

　各施設には１キロごとのパックで売られ、１施設あたり数十キロから数キロの量が渡っていた。大阪市内では１３施設に販売され、老人保健施設の病院などで、赤飯、おこわ、おはぎの食材に使われた。

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