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2008年09月11日(木) 10時01分

<パラリンピック>右前腕がないパルティカ、見事連覇 卓球毎日新聞

 五輪にも出場した19歳が鮮やかに連覇を飾った。10日の北京パラリンピック卓球女子シングルス(立位10)決勝で、ナタリア・パルティカ(ポーランド)が優勝。生まれつき右前腕がないパルティカだが、視線は早くも4年後のロンドン五輪を見据えている。

 サーブはボールを右ひじに挟んでトスを上げ、ラケットを持った左手で打つ。「前回(アテネ大会)は金メダルを取っているし、今回もそれを取りに来た」とパルティカ。中国選手との決勝は第1セットで4−8とリードされたが、ここから本領発揮。7連続ポイントでこのセットを取ると第2セットも連取し、最後は粘る相手を11−9で退けストレート勝ち。計5試合で1セットも失わない完全優勝だった。

 4歳上の姉の影響で7歳から卓球を始めた。「腕がなくても問題はない。ずっとこれでプレーしてきたから」。先月の北京五輪には団体メンバーで試合にも出場したものの「初めてで出ることだけが目的だった。体験することしかできなかった」。1次リーグ敗退で終わった初の五輪には納得してないようだ。

 「前回は簡単に優勝できたが、今回は強い選手も出てきた。パラリンピックの競技レベルは、とても上がっている」と評した。だが、国内リーグのプロ選手でもあるパルティカは「パラリンピックはもちろん、欧州でもっと腕を磨いて、ロンドン五輪も出たい」と、笑顔で目標を語った。【飯山太郎】

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