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2008年09月10日(水) 18時17分

読売新聞。金太郎飴社説、復活か?ツカサネット新聞

大新聞には恐縮だが、僕は、大新聞が扱う題材は異なっても、「それにつけても、何々よ」と、同じ主張ばかり繰り返す社説を「金太郎飴社説」と呼んでいる。

そう思ったのは、少し前の、他でもない読売新聞の社説を目にしたことによる。それについての資料は、もう廃棄してしまったので、ここでは、最近の読売新聞の社説から、僕はそう考えてしまう事例を抜書きし、ここに紹介しよう。

■「福田首相退陣政策遂行へ強力な体制を作れ」(読売09-02)
「麻生氏の政策については、国民には十分に知られていない。いわゆる小泉構造改革を続けるのか、当面の景気浮揚を優先するのか。消費税率の引き上げの道筋をどうつけるのか」

※記者:僕には、ここで唐突に「消費税率引き上げの道筋」というのが出てくることが、分からないが・・・。

■「来年度予算税収不足の穴をどう埋める」(読売09-03)
「年末までにしっかり議論し、消費税率引き上げの道筋をつけておくのが政治の責任であろう」

■「自民党総裁選活発な政策論争を期待する」(読売09-03)
「麻生氏は今年2月、基礎年金の財源を全額税方式とし、そのために消費税率を10%に引き上げる案を雑誌に発表した。税方式の可否は別としても、安定した社会保障制度を構築するために、消費税論議は避けては通れない」

※記者:1日の2つの社説で、両方共「消費税」ですか・・・。

■「自民党総裁選丁々発止骨太の政策論戦を」(読売09-06)
「小泉改革は郵政民営化など個別の政策に限られた。将来にわたり、安定した年金制度を確立するために、消費税率はどれだけ引き上げたらいいのか、といった論議は手つかずだった」

※記者:僕には消費税論議より前に、官僚の無駄遣いの是正など、やるべきことがあるような気がするが・・・。

■「自民党総裁選経済論議を深める好機だ」(読売09-08)
「安定的な財源を確保するには消費税率を引き上げるしかない。それをどのタイミングで具体化するか、明快に論じるべきだ」

※記者:僕には、郵政民営化が、国民が騙されたにしろ、国民が官の組織に対する反対の意思表示をしたのが、郵政民営化衆院選の衆院3分の2につながったのであれば、それこそが、自民党総裁選の争点だと思うのだが・・・、って言うか、ちょっとしつこくない?これ?


これらの社説を読むと、読売新聞が何としても消費税率を引き上げたいという情熱だけが伝わってくる。まあ、よく見れば、ほとんどが自民党の総裁選関連の社説で、同じ題材を扱ったのだから「金太郎飴」と断定するのは難しいかもしれない。だから、タイトルは、「金太郎飴社説、復活!」ではなく、「金太郎飴社説、復活か?」としておくが、こんな社説を毎日、読まされる読者に同情したくなるのは、僕だけだろうか。


(記者:iko)

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