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2008年09月10日(水) 13時02分

ツークリック詐欺:元会長らに有罪判決 被害弁償、社会で更生を−−地裁 /千葉毎日新聞

 インターネットのアダルトサイトを利用した「ツークリック詐欺」と呼ばれる手法で現金をだまし取ったとして、詐欺と恐喝罪に問われた出会い系サイト運営会社「インセンス」(東京都港区)の元会長、落合正行被告(31)=同区南青山=に対し、千葉地裁(矢野直邦裁判官)は9日、懲役3年、執行猶予5年(求刑・懲役4年)を言い渡した。同社の元幹部4人も懲役2年8月、執行猶予5年(同・懲役3年6月)、1人を懲役2年2月、執行猶予4年(同・懲役3年)とした。
 判決によると、落合被告ら6人は06年9月から07年3月にかけ、イ社の関連会社が運営するアダルトサイトの画面を複数回クリックした利用者らに入会手続きをしたかのように思い込ませ、「利用料金を支払わないと、わいせつな料金請求はがきを送る」などと恐喝。計34人から388万円をだまし取った。
 被告らは既に被害者4222人に対し、総額3億7000万円の振り込み金を返還。矢野裁判官は「閲覧者の困惑や羞恥(しゅうち)心につけ込んだ巧妙かつ狡猾(こうかつ)な犯行」と指摘、「被害弁償は大規模で、反省の気持ちも認められる。社会内で更生するのが適当」とした。【中川聡子】

9月10日朝刊

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080910-00000104-mailo-l12