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2008年09月10日(水) 13時23分

経営者「18歳未満いない」とウソ、調査逃れる 京都フリースクール暴行産経新聞

 京都府京丹波町のフリースクール「丹波ナチュラルスクール」で入所者の少女(14)が虐待された事件で、昨年10月下旬に入所者の少年が脱走したのをきっかけに児童相談所が調査に入った際、経営者の朴聖烈容疑者(60)らが「18歳未満の入所者はいない」とうそをついて実態把握を逃れていたことが10日、府警捜査1課の調べでわかった。

 府警は、18歳以上では調査権限がない児童福祉法の死角を突いたとみており、朴容疑者と施設職員、森下美津枝容疑者(55)を傷害容疑で送検、運営実態の把握をさらに進める。

 調べなどによると、少年が脱走し「暴行を受けた」と訴えたため、府京都児童相談所の職員が昨年11月に施設を訪問。朴容疑者と森下容疑者から聞き取りしたところ、「18歳未満の子供は親元に帰しており、今はいない」と虚偽の回答をしていた。

 児童福祉法と児童虐待防止法に基づく調査権限は、18歳未満の児童となっており、18歳以上では保護したり、聞き取り調査ができないという。児童相談所はその後も数回、施設を訪問したが、いずれもうその回答をされ、踏み込んだ調査ができなかったという。

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