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2008年09月09日(火) 16時15分

女性に言ってはいけない言葉ツカサネット新聞

男性が、そのパートナーである女性に対して何気なく言っていることで、大きく女性を傷つけ、2人の関係を悪化させるだけの禁止言葉がある。ここでは、その代表的な2つをとりあげてみたい。

1.「そんなくだらないことで・・・」
これは、女性がパートナーの男性に対して何かの不満を訴えた時、男性が思わず口にする言葉である。
「そんなくだらないことでグチグチ言うなよ」などと男性が言っている風景は非常によく見聞きする。しかし、これが女性にとってはどうにも聞き捨てならないものである。女性の性格によって、カチンときたり、悲しくなったり、許せなかったり、ますます自分を卑下したり等、受け取り方はさまざまであるが、この言葉を言う男性に対して好意を抱くことはまずないと言っていい。

そしてもちろん、その「くだらないこと」を言うのを改めようなどとはつゆほども思わない。それどころか、ますます「くだらないこと」を言って、自分を分かってもらおうとするか、それをあきらめ、ますます2人の間の溝を深めるかのいずれかの道をたどることになる。なぜならそれは女性にとって、ちっとも「くだらないこと」ではないからだ。正確に言えば、男性から「くだらない」と言われた途端、そのことは自分にとって、ものすごく大切なことのように変わってしまい、自分でもどうでもいいことだとわかっていることであっても、意地でもその主張を貫こうとする。

どういうことかと言えば、女性は、愛している男性からは常に大切に扱われていたいと思う生き物で、自分のことは、常に第一に気にかけていてもらいたいものである。だから、自分が言ったことが結果的に実行に移されたかどうかはさして問題ではなく、(そういう意味では男性の言う「くだらないこと」に該当するのだが)自分が言った言葉を「くだらないこと」として適当に片づけられてしまうこと自体が気に入らないのである。

それは女性にとっては、愛する男性から自分自身をまるごと否定されたも同じことであり、それに対して「そうだよねぇ」と素直に同調できるはずはないのだ。もちろん女性には、その場のノリや気分でなんとなくどうでもいいこと、くだらないことを口にしてしまうことはよくあることで、それは、それを言っている女性自身も十分に分かっている。しかし、それを「くだらないこと」だと言われた途端、女性にとってそれは、「非常に大切なこと」に早変わりするわけである。そして、自分を最も大切にしてくれるはずの人にそんなことを言われたことに対して、「自分はすごくおろそかにされている」という思いを抱くようになる。

また、一般的に人は、自分を否定されたと思ったら、自分の否定された部分を見るより先に、まずはそれを言う相手の否定的な部分に目がいくものだと言われているが、ここでもそれはあてはまる。たとえ男性にとっては、悪気のない何気ない言葉であったとしても、女性にとってそれは、自分を否定する強い言葉である。だから、自分の放つ言葉を「くだらない」などと言われたら、当然女性としては、相手の男性に対して「あんただっていつも、私にとってはくだらないこと、どうでもいいことばっかり話しているよ」という思いを強く抱くようになり、その男性の話を聞こうとする気はまったくなくなる。そしてその結果、ちまたには、「会話のない夫婦」がたくさんできあがっている。

以上のことからもわかるように、もしも男性が、女性に対して、「くだらないこと」を言ってほしくないと望むのであれば、女性の発する言葉を「くだらないこと」として扱うのは全くの逆効果である。そんなことをすれば、女性の中にも、「どうせ私の発する言葉はくだらない」という意識が無意識のうちに芽生え、ますますくだらない言葉、無責任な言葉、どうでもいい言葉が増えていくか、男性からそう言われるのを避けるために、話すことさえも止めるようになるだけかのいずれかである。

そうではなくて、女性の発する一言一言を大切に扱い、「自分はちゃんとあなたの話を真剣に聴いていますよ」という態度を常に見せること。そうすることで女性は、「この人は私の話をちゃんと聴いてくれる」という安心感からその男性に対して大きな愛を感じ、男性の話も素直に聴けるようになる。そして何よりも、「この人は、どうってことのない私のくだらない話にもきちんと耳を傾け、真剣に聴いてくれる」ということが分かると、自分の発する言葉に大きな責任を感じるようになるし、真剣に聴いてくれる男性に対し、下手なことを言って惑わせるのは失礼だと思うようにもなる。

その結果、もうその女性は、「後から振り返ってみると自分でもくだらない」と思うどうでもいいことや、「できないとわかっているような無責任な発言」は絶対にしなくなる。



2.「君が怒るから・・・」
パートナーである女性から、ある頼まれごとをしたとする。そして、内心ではめんどうだなぁと思いつつも、パートナーからそのことで怒られるのはイヤだし、ブツブツ言われるのは面倒くさいから、やってしまった方が楽だろうという思いで頼まれごとを引き受ける男性は、意外と多いのではないだろうか。それを表に出さないのならまだいいが、「やってくれてありがとう」と感謝の言葉をかける女性に対し、「だってやらなきゃ怒るだろ?」と答える男性がたまにいる。しかしこの言葉こそが、女性を不愉快にさせ、頼まれごとを引き受けた男性のこれまでの労力をもすべて無にする魔の言葉となる。

女性にとって最もうれしいことは、愛する男性が自分のことをとても大切に思い、自分のことを喜ばせたいと常に思っている男性の愛が常に身近に感じられることであり、そういう男性から常に優しく丁寧に扱われることである。だからこそ、「サプライズ」と称する突然のプレゼントに女性は多大なるときめきを覚えるわけであり、自分の知らないところで自分を思っていてくれたという事実にその男性からの大きな愛を見、本当の幸せを見るわけである。

だからこそ女性は、自分が男性に対して何か頼みごとをして、それを男性が引き受けてくれた場合、それを、女性を喜ばせるため、女性を助けるため、2人の愛をより強いものにするために、男性が喜んでやってくれているものだと思いたいのである。もちろん、それを進んでやってくれるのなら言うことないし、それを密かに期待しているのも女性だが、それが叶えられないからといって不機嫌になるほど夢見心地なわけでももちろんない。

しかし、一般に言われている「女性を喜ばせることで男性は愛を感じ、それを受け取ることで女性は愛を感じる」ということを前提にするならば、「これをして」と女性が頼むということは、「こうすれば私は喜びますよ」ということを親切にも男性に教えてあげているということであり、「それならば」と男性が喜んでやってくれることで、「サプライズ」ほどではないにしても、女性は愛を感じ、幸せを感じるわけである。

すると男性は、それでは女性のすべての願いを叶えなければならないのか?誤解する人もいるようだが、決してそういうことではない。頼んだことをやってくれない時に女性が怒るのは、やってくれないことに対してではなく、パートナーである自分を喜ばせてあげたいという男性の気持ちがまったく感じられないからであり、結果が伴わないからでは決してない。つまり大切なのは、女性の願いを叶えることではなく、女性の願いをちゃんと聞き入れるということである。パートナーが何を望んでいるかをちゃんと理解しようとし、パートナーを喜ばせたいという気持ちがその男性にあるかどうかが問題なのである。言葉や結果には出なくても、その気持ちがあるかどうかを見破る能力はどんな女性にも必ずあるし、それが確認できれば女性は満足なのである。

だから、どんなに手間のかかることであっても、男性が「やればいいんだろ、やれば・・・」という態度では、女性はちっとも満足しないし、ありがたいとも決して思わない。逆に、どんなに簡単なことであっても、そこに男性からの愛が感じられれば、女性はこの上なくうれしいものなのだ。要は、2人で協力して愛を育てる行為が女性には必要なのである。そこに、「やらないと君が怒るから」やったにすぎないという態度では、女性が不機嫌になるのは当たりまえだ。女性にとって大事なのは結果ではない。気持ちの有無である。


(記者:のびのくま)

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