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2008年09月09日(火) 17時02分

北京パラリンピック:柔道 藤本聡選手が銀 4大会メダルようやった /徳島毎日新聞

 ◇家族や知人、健闘に拍手
 ようやった——。7日夜、北京パラリンピックの柔道(視覚障害)・男子66キロ級で銀メダルを獲得した藤本聡選手(33)=徳島市かちどき橋1、盲学校助教員。惜しくも四連覇はならなかったが、藤本選手の実家や練習場の高校では家族や知人らが健闘をたたえた。
 「ゴールデンスコア(延長戦)に入りました」。午後8時35分、徳島市北佐古一番町の藤本選手の実家では結果を待ちわびる父俊夫さん(65)と兄崇さん(35)のもとに北京入りした報道関係者から連絡が届いた。受話器を握りしめたまま試合の情勢を聴き入る俊夫さん。「技ありを取られた」という報告に「あ〜負けたか」と思わず天を見上げた。
 「本人も納得して臨んだ大会。金メダルでなかったのは残念やけど、よう頑張った」と俊夫さん。「決勝まで進むんやから、ええ根性しとるわ。誰の子か知らんけど」と息子の雄姿に笑顔を見せた。崇さんも「お疲れさんと言いたい」とねぎらった。
 また、藤本選手が練習を積んだ同市北田宮1の県立城ノ内高校では、午後9時ごろから知人ら約50人が集まった。俊夫さんからの敗戦の報にあぜんとしたものの、ニュースで試合の映像が流れると大きな拍手が送られた。
 藤本選手が5歳のころから通う佐古真導館の大住晃館長(54)は「試合を見て迫力を感じた。4大会連続のメダルは大したもの。胸を張って帰ってきて」。同校柔道部主将の志磨健太さん(17)は「普段、一緒に練習している人が世界の舞台に立っているとは誇らしい。ロンドンも目指してほしい」と話していた。【向畑泰司】

9月9日朝刊

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080909-00000246-mailo-l36