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2008年09月09日(火) 12時44分

Mozilla、『Firefox 3.1』第2アルファ版をリリースjapan.internet.com

Mozilla Foundation は5日、オープンソース Web ブラウザ『Firefox 3.1』(開発コード名『Shiretoko』) の第2アルファ版をリリースした。これは、開発過程の節目毎にリリースするバージョンの最新版となる。驚いたことに、Mozilla の開発者が Google 製ブラウザ『Chrome』の JavaScript エンジン『V8』よりも高速だと語る『Tracemonkey』は、この最新版でも未登載だ。ただし、Firefox 3.1 開発の節目の間に位置するビルドには Tracemonkey が実装済みで、試してみたい開発者向けに利用方法を公開している。

個人的な狭い知見からいえば、Tracemonkey は Firefox 3.1 を特徴付ける機能で、新たに再燃したブラウザ戦争において、Google の Chrome (あるいはその他のブラウザ) に Mozilla が対抗する上で非常に重要な存在だ。

とはいえ、ほかにも Firefox 3.1 第2アルファ版にはいくつか興味深い改良点がある。そのうちの1つは、ブラウザのウィンドウ間をまたいでタブをドラッグ アンド ドロップできる (もちろん Chrome でも可能) 機能だ。また、いずれ動画の埋め込みを今よりもはるかに簡単にする HTML 5 の「video」タグに対応している。

このほか興味深いものには、「web worker threads」と呼ばれる機能がある。これは、処理の重い JavaScript のスレッドをバックグラウンドにまわすという面白い考え方だ。その結果、JavaScript が Web ページのパフォーマンスに影響を与えないという興味深い可能性をもたらす。

当然ながら、Firefox 3.1 の正式リリースまでにはまだ多くの節目を数えることになる。7月に登場した第1アルファ版に比べ、第2アルファ版はその過程を1段階進んだに過ぎない。

実際に Firefox 3.1 の正式版公開がいつ頃になるのかという点は、いまだ Mozilla も決めかねている問題で、同ブラウザのリリース予定にも記載がない。

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