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2008年09月09日(火) 12時07分

<振り込め詐欺>警視庁に緊急対策事務局 10月は撲滅月間毎日新聞

 警視庁は9日、振り込め詐欺を防ぐため、庁内に「振り込め詐欺緊急対策本部統括事務局」を発足させた。10月いっぱいを「撲滅月間」と位置づけ、無人店舗を中心に都内のATM(現金自動受払機)約1000〜1500カ所に警察官を張り付ける。事務局員には捜査部門だけでなく、警備、交通部などからも精鋭を集め計31人の「オール警視庁」体制だ。

 事務局は、詐欺グループ摘発にあたる検挙対策のほか、ATM対策、検証・指導、イベント対策、広報・表彰の五つの担当に分かれ対策を進める。ATM対策では、過去に被害者が振り込んだり、グループの「出し子」が現金を引き出したATMを選び、撲滅期間中、午前10時〜午後3時に警察官やボランティアを常駐させる。

 発足式で植松信一副総監は「振り込め詐欺被害の2割以上が東京で発生し、実行グループの半数以上が東京を舞台に暗躍していることを考えれば、警視庁の責任は極めて重い。メリハリの利いた取り組みを期待する」と訓示した。

 警察庁によると、全国の今年上半期(1〜6月)の振り込め詐欺認知件数は1万1903件で前年同期比で4225件の増加。被害総額でみると、統計を取り始めた04年以降、最悪のペースで推移している。【杉本修作】

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