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2008年09月08日(月) 15時56分

汚染米 九州の焼酎5社公表 農水省、自主回収や販売自粛産経新聞

 農林水産省は8日、三笠フーズ(大阪市)による事故米転売問題で、同社の販売先の焼酎メーカーは、福岡県の光酒造、熊本県の抜群酒造、六調子酒造、鹿児島県の喜界島酒造、西酒造の5業者と発表した。このうち、西酒造では焼酎の自主回収を始めたほか、抜群酒造、六調子酒造も安全が確認されるまで販売自粛を決めるなど、汚染米の影響が深刻化している。西酒造によると、汚染米が混入したとみられる焼酎は代表的な銘柄「薩摩宝山」という。

 また、三笠フーズが熊本県や鹿児島県の酒造メーカーに販売したベトナム産うるち米に農薬のアセタミプリドが含まれていたことも判明。

 これで三笠フーズによる不正転売の汚染物質は、発がん性の高いカビ毒のアフラトキシンと、農薬のメタミドホスと合わせて3つとなり、汚染米問題は拡大の様相を呈し、農水省は製品回収と流通ルートの全容解明を急ぐ。

 アセタミプリドは、たばこに含まれるニコチンに似た作用を持つネオニコチノイド系殺虫剤で、野菜や果物につく害虫や松くい虫の防除に使われている。

 また、同省は、売却した事故米取扱業者の一斉緊急点検を開始したと発表。点検先は「ライスボーイ」(青森市)などと大手商社の住友商事、双日を加えた計18社に上る。

 焼酎メーカー5社については、企業側の同意が得られたものについて発表された。

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【主張】汚染米の転売 農水は事後監視の徹底を
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