記事登録
2008年09月08日(月) 15時05分

「被害は甚大」 熊本の酒造会社西日本新聞

 「三笠フーズ」の汚染米不正転売問題で、転売先となった可能性がある熊本県の球磨焼酎メーカー「六調子酒造」(同県錦町)の池辺道人社長と「抜群酒造」(同県多良木町)の西達彦社長が8日、同県人吉市で記者会見した。池辺社長は「転売の事実は知らなかった。中小酒造メーカーにとって被害は甚大で断腸の思い」と怒りをあらわにした。

 両社は今年、大手食品卸を通じて、三笠フーズ関連会社という福岡県朝倉市の会社からベトナム産米を仕入れたが、この中に汚染米が混入している可能性が高いという。

 抜群酒造は2月、ベトナム産米7・2トンを仕入れ、製造した焼酎(1・8リットル瓶)512本を通信販売し、12本を地元の小売店に卸した。六調子酒造は、まだ出荷していないという。

 両社は6日、熊本県に原酒のサンプルを提出。県は、安全性が完全に確認されるまで販売自粛を2社に要請した。県は8日、検査の結果「残留農薬は検出されなかった。カビ毒については検査する予定」と発表した。

=2008/09/08付 西日本新聞夕刊=

【関連記事】 汚染米、全量回収不可能か 三笠フーズ、まだ4−5トン
【関連記事】 汚染米を食用袋に詰め替え 三笠フーズが偽装工作
【関連記事】 事故米売却の4分の1購入 三笠フーズ、大半が転売目的か

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080908-00000022-nnp-l43