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2008年09月08日(月) 13時49分

<事故米転売>農水省、汚染米の転売先5社を公表毎日新聞

 米卸売加工会社「三笠フーズ」(大阪市北区)の事故米転売問題で、大手商社の双日と住友商事が国から購入した輸入米のうち、殺虫剤「アセタミプリド」などに汚染された事故米743トンが、三笠フーズに販売されていたことが、農林水産省の調べで分かった。これらの事故米は、喜界島酒造(鹿児島県)や西酒造(同)など酒造会社6社に販売されており、同省は三笠フーズが商社からの事故米も食用に転売していたとみて調査を始めた。

 また、農水省はカビ毒「アフラトキシンB1」に汚染された事故米の転売先の酒造会社2社を含め、同意が得られた転売先の計5社の企業名を公表した。

 農水省によると、住友商事が05年度に国から購入したタイ産米のうち、145トンにカビが生えて事故米となった。また、双日が06年度に購入したベトナム産米のうち、598トンに基準値(0.01ppm)の3倍のアセタミプリドが検出され事故米となった。

 三笠フーズは、これらの事故米を購入。仲介業者を通じるなどして、喜界島酒造(鹿児島県)▽西酒造(同)▽六調子酒造(熊本県)▽抜群酒造(同)▽光酒造(福岡県)と鹿児島県の酒造会社に販売していた。

 農水省はアセタミプリドに汚染された米について「大人が相当量食べても1日摂取量をオーバーしないので健康に影響はない」としている。

 一方、農水省はカビ毒「アフラトキシンB1」に汚染された事故米の転売先の酒造会社は、喜界島酒造(鹿児島県)と西酒造(同)だったと発表した。【奥山智己】

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