記事登録
2008年09月08日(月) 16時01分

坂本弁護士一家殺害事件:都子さんの詩を合唱 魚津で追悼コンサート /富山毎日新聞

 ◇「風化させぬ」誓い込め
 オウム真理教(アレフに改称)の元幹部らに殺害された坂本堤弁護士一家を追悼する「愛とヒューマンのコンサート」が7日、魚津市の新川文化ホールで開かれた。妻都子さんが生前作った詩から生まれた合唱曲「あなたの心に」などが披露され、約500人の観客は理不尽な犯罪で命を奪われた3人をしのび、事件を風化させないよう誓っていた。
 オウム真理教の被害者支援に取り組んでいた坂本弁護士(当時33歳)と都子さん(同29歳)、長男龍彦ちゃん(同1歳)は89年11月、教団幹部(当時)に殺害され、遺体は別々の山中に埋められた。都子さんの遺体は95月9月、魚津市の山中で見つかった。
 コンサートは、地元有志らでつくる実行委が、99年から毎年開催しており、今年で8回目。参加者全員で黙とうした後、日本フィルハーモニー交響楽団に所属し、坂本夫妻と親交があったバイオリニスト、松本克巳さんらが追悼曲「愛と哀しみのソナタ」などを演奏した。約50人の市民合唱団「SATOKO」は「あなたの心に」を披露した。
 会場には都子さんの父大山友之さん(77)も訪れ、「都子のことを思い続けてくれ、本当にありがたい」と感謝していた。【蒔田備憲】

9月8日朝刊

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080908-00000214-mailo-l16