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2008年09月07日(日) 16時01分

県農業振興大会:生産性向上など確認 原油高乗り切りへ方策 /佐賀毎日新聞

 農家経営を圧迫している原油価格高騰などを受け、JA佐賀中央会などが6日、佐賀市で県農業振興大会を開き、組合員ら約2000人が参加した。大会は「新たな挑戦」と銘打ち、生産性向上や低コスト化など、現状を乗り切るための新たな方策を確認した。
 穀物需給のひっ迫や投機により、肥料のほか、ハウス加温に使うA重油、家畜用飼料が高騰。生産コストの上昇で農畜産業が打撃を受けている。
 中央会の中野吉実会長は「今の危機は農家の努力で何とかなる問題ではない。国政が農業をどう位置づけ、守っていくのかがまず問われる」と語り、国や県の支援と、生産者の努力を組み合わせて経営難を乗り切る考えを示した。
 また、中野会長は5日発覚したコメ卸売加工業者「三笠フーズ」による事故米の食用転売に触れ、「消費者が安全、安心を求める中で常にこうした不祥事が起きる」と述べ、国産への信頼の高まりに期待を寄せた。
 大会では、米・麦・大豆、野菜、畜産・酪農などの品目ごとに生産者が取り組む方策を提案。「新たなスタートを切るべく、本日から実行していく」と決議した。【姜弘修】

9月7日朝刊

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080907-00000206-mailo-l41