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2008年09月07日(日) 18時30分

「竹島」あっても…ソウルで「日韓交流おまつり」 9月27、28両日産経新聞

 日韓合同の最大の文化交流事業「日韓交流おまつり2008 in Seoul」(実行委員会主催、在韓日本大使館、韓国外交通商省、ソウル市など後援)が9月27、28日の2日間、韓国ソウル市庁舎前と清渓川広場の2会場で開催される。日本からは太鼓や舞踊など約20団体約500人、韓国から約15団体約800人が参加して、祭りを盛り上げる。日韓国交正常化40周年を記念して2005年に始められ、今回で4回目。年々観客も増え、今年は10万人の人出が予想されている。

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 会場に設けられたステージでは、日韓の伝統芸能やダンスなどが披露され、27日には日本で活躍するソウル出身の女性歌手、ユンナの公演も予定されている。

 日本の盆踊りなど日韓の文化を直接体験する「体験交流ゾーン」や、観客も一体となって楽しむ「参加交流ゾーン」なども設置され、市民参加型の日韓交流が繰り広げられるのが特徴だ。最終日のフィナーレでは、日韓の一般参加者も手を取り合って韓国の郷土芸能「カンカンスオレ」を一緒に踊り、幕を閉じる。

 今年は両国政府が定めた「日韓観光交流年」。青少年交流の促進にも力を入れており、鳥取県立日野高校郷土芸能部や千葉県の木更津総合高校和太鼓部、山梨県の山梨園芸高校などからも参加する。

 一時は竹島問題で開催を心配する向きもあった。だが、「こんなときだからこそ、市民交流は何としてでも続けよう」という声も多く、実施に必要な協賛金もロッテグループや韓国の財界団体「全国経済人連合会」など日韓の企業、団体から集まり、開催にこぎ付けた。

 実行委員会委員長の金容雲・漢陽大学名誉教授は「韓国と日本は地理的に隣同士で離れられない関係。歴史的な問題でお互いに抱いているわだかまりは、政治的には解決できず、市民交流でのみ解消できることだ。政治的に日韓関係がおかしくなっても、市民交流のパイプを太くしていれば問題は克服できる。今回のように竹島問題が騒がれたときこそ、どんなことがあっても交流祭りを開催しなければいけない」と開催を前に意気込みを語った。

 祭りの期間中にソウルを訪問される方はぜひ参加してみては? 観光とはひと味違う韓国の姿を知ることができるかもしれない。(ソウル 水沼啓子)

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http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080907-00000927-san-int