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2008年09月07日(日) 18時10分

<仏大統領>露に和平合意完全履行迫る グルジア紛争で毎日新聞

 【ブリュッセル福島良典】欧州連合(EU、加盟27カ国)議長国フランスのサルコジ大統領は8日モスクワを訪れ、ロシアに対してグルジア紛争和平合意の完全履行を迫る。グルジア領からのロシア軍撤退と停戦監視団受け入れの確約を取り付けられるかが焦点だ。

 ロシアはサルコジ大統領の仲介で和平合意文書に署名したが、現在もグルジア領内の戦略拠点などに軍部隊を残している。

 サルコジ大統領は、ロシアとの関係見直しを警告した今月1日のEU緊急首脳会議の合意を踏まえ、紛争発生前から南オセチア自治州とアブハジア自治共和国に駐留していた平和維持部隊以外のロシア軍部隊の即時引き揚げを求める。

 EUがロシア説得のてこに使えるのはエネルギー面での相互依存関係だ。国際エネルギー機関の田中伸男・事務局長は「ロシアが輸出している石油と天然ガスの約70%は欧州向けだ。欧州の対露依存度よりむしろ、ロシアの対欧州依存度の方が大きい」と指摘している。

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