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2008年09月07日(日) 08時00分

【1都4県週刊知事】千葉・堂本暁子知事 国に医療支援を直談判産経新聞

 「きょうはSOSを発信するため霞が関に来た。逼迫(ひっぱく)した医療体制への対応は『待ったなし』だ。国の制度を変えてでも医師を千葉に送ってほしい」。2日に東京・霞が関を訪れ、地域医療への国の支援を要望した堂本暁子知事は強い口調で語った。

 千葉だけの話ではないが、背景にあるのは医師不足、経営難といった自治体病院の抱える窮状だ。県内では昨年11月に市原市国保市民病院が診療所に改正、今年4月に鋸南町の鋸南病院が町の財政難から指定管理者制度を導入し、銚子市立総合病院も9月末の運営休止に追い込まれた。医療体制に変化が生じ、地域医療の行く末を暗雲が覆っているのだ。

 知事は医師の供給システム再構築などの緊急要望書を厚労省の江利川毅事務次官に手渡し、「医師のいない建物だけの病院などナンセンスだ」と訴えた。総務省でも財政支援の要望書を提出し「県民の健康、幸せが最優先だ。今後、何度でも足を運ぶ」と“宣言”。険しい顔付きのまま霞が関を後にした。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080907-00000067-san-soci