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2008年09月07日(日) 08時01分

太蔵氏“押し掛け推薦人”に名乗り…与謝野氏サイド困惑スポーツ報知

 自民党総裁選(10日告示・22日投開票)に出馬表明している与謝野馨経済財政担当相(70)の事務所に6日、杉村太蔵衆院議員(29)が訪れた。太蔵氏は「小泉改革の継承者」との声もある与謝野氏の推薦人に名乗りを上げたとみられるが、事務所側は困惑。推薦人は20人と決まっているため、「応援してくれていても、(リストから)外れる人もいる」と太蔵氏の“戦力外通告”を示唆した。与謝野氏はこの日、総裁選を「仲間と相談して一歩ずつやる」と話したが、その中に太蔵氏は入っているのか?

 総裁選が事実上スタートして初めて迎えた週末。都内にある与謝野氏の事務所に思わぬ来客が現れた。

 休日なのにスーツ姿の太蔵氏だ。かねてから知り合いの与謝野氏の秘書にアポをとって来たという。自身の秘書の自殺未遂騒動を気にしているのか、報道陣の問いかけに一切答えなかったが、総裁選候補に必要な推薦人に名乗りを上げたとみられる。

 太蔵氏は07年の総裁選では麻生太郎幹事長に投票した。だが杉村氏の指南役といわれる小泉元首相の元秘書官・飯島勲氏が、消費税増税など財政再建を政策に掲げる与謝野氏を「小泉改革の継承者」と評価していることから、太蔵氏も与謝野支持に傾いた可能性もある。

 与謝野氏の秘書は、太蔵氏が推薦人に立候補したかどうかは「言えない」とした。太蔵氏は偶然、事務所にいた与謝野氏と「総裁選のいろんなことを語り合った」という。

 総裁選候補にとって、20人と決まっている推薦人の名前を誰にするかは重要。07年の総裁選では、福田首相は8つの派閥から1〜3人の名前を使い派閥横断の支持をアピール。一方、麻生氏は中川昭一元政調会長、甘利明前経産相ら実力者の名前を入れた。与謝野氏の事務所は「応援してくれていても、(リストから)外れる人もいる」。何の肩書もない新人の太蔵氏が入る余地はなさそうだ。

 この日、散髪や囲碁仲間である大竹英雄名誉碁聖との対局を楽しんだ与謝野氏。総裁選については他陣営が推薦人確保に四苦八苦している中「政策は最終稿をお願いして、明日から印刷します」と余裕をみせた。だが推薦人について話が及ぶと「誰の名前を使うかは今は言えない」と太蔵氏の名前は出なかった。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080906-00000292-sph-soci