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2008年09月06日(土) 23時59分

<大相撲大麻疑惑>精密検査、精度高く専門家が太鼓判毎日新聞

 露鵬、白露山の大麻使用疑惑で、今回の精密検査は「三菱化学メディエンス」(東京都港区)に依頼された。世界反ドーピング機構(WADA)の国内唯一の公認検査機関だ。

 大麻の精密検査は、尿を濃縮して高温で気化させて成分を分離し、何が含まれているかを調べる「ガスクロマトグラフィー質量分析」という方法で行われる。これにより、大麻特有の薬理成分「THC(テトラヒドロカンナビノール)」に由来する化学物質の有無を判定する。

 昭和大の吉田武美教授(毒物学)は「(精密検査は)簡易検査よりはるかに精度は高く、99.99%正確だと考えていい」と説明する。簡易検査後、露鵬が「痛み止め注射をしたり、薬を飲んだ」と、検査方法の精度に疑問を呈したが、精密検査では「鎮痛剤などほかの成分と間違うことはまずない」(吉田教授)という。

 精密検査でも「陽性反応」が出たことで、露鵬は別の機関での再検査を主張するが、吉田教授は「検査環境は十分。他の機関で再検査する必要はない」と疑問を呈する。

 三菱化学メディエンス側は「特定の事例についてコメントをすることはできない」とした上で「どういう経路にせよ、禁止薬物が体内から見つかれば、体になんらかの作用があったと判定するのがドーピング検査のあり方だ」と説明している。【山田大輔】

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