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2008年09月06日(土) 23時00分

トルコ大統領がアルメニアを初訪問、関係正常化協議へ読売新聞

 【エレバン=宮明敬】トルコのギュル大統領は6日、同国大統領として初めて隣国のアルメニアを訪問し、サルキシャン大統領と会談した。

 20世紀初めにオスマン帝国下で起きたアルメニア人虐殺をめぐる立場の違いから、両国間には国交がないだけでなく、1990年代前半のナゴルノカラバフ紛争以来、国境も閉鎖されてきた。今回の訪問は関係正常化の突破口になると同時に、米ロの新たな冷戦の舞台になりつつある南カフカス地方の政治力学を変える可能性もある。

 会談内容は明らかではないが、トルコ側随行員によると、ギュル大統領は〈1〉アルメニア人虐殺を検証する歴史家合同委員会〈2〉国境開放などを協議する関係正常化委員会−−の設置を提案したほか、カフカス地方安定化のため、南カフカス3国にロシア、トルコを加えた5か国協議体の必要性を強調したという。両首脳は、同日夜行われる2010年W杯サッカー地区予選、アルメニア−トルコ戦も一緒に観戦する。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080906-00000054-yom-int