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2008年09月06日(土) 13時17分

社長自ら汚染米転売、偽装を指示 経営厳しく、利ざや目的東京新聞

 基準値を超える農薬やカビ毒で汚染された「事故米」を食用に不正転売していた米粉加工業「三笠フーズ」(大阪市)の冬木三男社長(73)が6日、大阪市内で記者会見し、厳しい経営状況を打開するため、利ざやを目的に不正転売するよう現場に自ら指示していたことを認めた。転売は5、6年前から行い「二重帳簿」など、隠ぺいのための偽装工作も同社長が指示したことを明らかにした。

 経営者自らによる不正主導で、産地偽装など相次ぐ不祥事で傷ついた「食」の安心・安全に対する消費者の信頼感はさらに損なわれそうだ。

 三笠フーズ本社の社員は5日、元九州事業所長が混入したと本社の関与を否定する一方、名指しされた元所長は「冬木社長の指示だった」と答えていた。

 会見の冒頭、冬木社長は深々と頭を下げ「国民の皆さまに多大な迷惑と心配をかけ、心よりおわびします」と謝罪。「販路(の解明)を徹底し、製品の回収に全力を傾けている」と述べるとともに、不正転売などについて「私の方から指示した」「私の責任」と認めた。

http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2008090601000237.html