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2008年09月06日(土) 12時34分

<パラリンピック>成田選手4大会「金」ピンチ毎日新聞

 【北京・飯山太郎、石丸整】6日夜開幕する北京パラリンピックに出場する国内競泳女子の第一人者、成田真由美選手(38)=川崎市=の4大会連続金メダル獲得が難しい状況となっている。国際パラリンピック委員会(IPC)の検査で障害の軽いクラスに振り分けられたため、得意種目への出場を断念したからだ。

 パラリンピックでは障害の程度や部位の異なる選手を対等な条件で競わせるため、クラスに分けている。例えば女子自由形の場合、視覚障害、運動機能障害の2分類と障害の程度で13のクラスに細分化されている。IPCは大会前にクラス分けのための検査を行う。

 成田選手は過去3大会で計15個の金メダルを獲得。北京でも得意の百五十メートル個人メドレーなど4種目に出場予定だった。ところが、2日の検査で運動機能障害を従来より一つ軽いクラスと判定された。このクラスの個人メドレーはバタフライを泳がなければならず、脊髄(せきずい)の病気で車いす生活となった成田選手は「バタフライはできない」と百五十メートル個人メドレーへの出場を断念した。

 昨年12月の国際大会でも自由形と背泳ぎで軽いクラスに判定され苦戦した。今回も同じクラスで五十・百メートル自由形、五十メートル背泳ぎに出場するが優勝は厳しい状況だ。

 成田選手は04年アテネ大会後に股関節(こかんせつ)の手術を受けたが「障害は何も変わってない」という。「私はみんなを引っぱていく立場。落ち込んでいても解決にならない。悔しさを出場する3種目にぶつけたい」と気丈に語った。

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