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2008年09月06日(土) 12時49分

パラリンピック 8月に急逝のメンバー 遺影ベンチに毎日新聞

 【北京・石丸整】シッティングバレーボール女子代表は北京入り後、8月に急逝した朝野久美選手(21)の遺影をベンチに置いて練習をしている。合言葉は「久美ちゃんの思いも一緒」。チームはメダルを目指し、7日からのリーグ戦に臨む。

 北京郊外にある北京体育大学体育館。練習を終えた11人が円陣を組んだ。「久美ちゃんがいないよ」とメンバーたち。長田まみ子選手(41)が背番号「12」の朝野選手の遺影をベンチから持ってきて、輪の中に置いた。「明日からまた頑張って練習しよう」と全員で声をかけた。

 シッティングバレーは、事故や病気で足を失った人たちが座ったままの姿勢でプレーする。朝野選手は兵庫県出身。中学3年の時、骨肉腫で左足を失った。リハビリ中にシッティングバレーと出合い、競技歴1年で代表に選ばれた。その後、左胸に腫瘍(しゅよう)が見つかり、抗がん剤の投与を受けていた。「世界のプレーを目に焼き付けたい」と、大会を楽しみにしていたが7月末に入院。8月12日に他界した。

 斉藤洋子選手(35)は「メダルのため、心を一つにしてやってきた。朝野選手と思いは一緒です」と話した。

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