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2008年09月04日(木) 00時33分

<関西国際空港>空港の土地、会社の会計から分離を…社長毎日新聞

 関西国際空港会社の村山敦社長は3日、東京都内で開かれた関空についてのシンポジウムで講演し、「関空会社の財務構造の抜本的改革のため、関空の上下分離の実施がどうしても必要」と述べた。約1兆1000億円もの有利子負債の主な要因となっている空港の土地を、関空会社の会計から分離して有利子負債を圧縮する重要性を改めて強調した。

 海上を埋め立てた関空は、造成で発生した有利子負債の返済や利払いが、現在の関空会社の経営の自由度を奪っており、着陸料の大幅な値下げに踏み切れない原因となっている。村山社長は方法として、政府や民間の資金が入った第三セクター的な特定目的会社(SPC)を設立し、土地を移管する案が有力との考えを示した。

 また、関西3空港のあり方については、大阪(伊丹)空港から北海道や沖縄への国内長距離路線をさらに削減するよう規制を強化し、関空発着国内線の充実を訴えた。「ある程度、地元が利便性を削っても、関空の国際線と国内線の乗り継ぎが成り立つようにすべきだ」と強調した。【久田宏】

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