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2008年09月03日(水) 12時00分

空中をゆっくり浮遊するロボット・クラゲとマンタ:動画WIRED VISION

何年もの間、私は部屋で椅子に座って考えてきた。いつになれば、誰かが私のために、リモコンで操縦できて、ヘリウムが詰まっていて、空中に浮かび、触手とひれを使って空を泳ぎ回るロボット・クラゲを作ってくれるのだろうと。

嬉しいことに、ついに独Festo社の技術者たちが、私の声に出さない願いを聞き届けてくれた。空飛ぶロボット・マンタを作った同社は、『AirJelly』も作ってくれたのだ。

空気よりも軽いこのロボットは、空中を舞い上がり——というか、振り子のような規則的な動きを繰り返して、浮遊する。

Festo社によると、「ガスを詰めた風船に動力をつける、という発想の源をクラゲに求めること」は、「思い付いて当然だ。結局のところ、クラゲは99%までが水分でできている。重量と体積の比率はほぼ1対1で、その姿はガスを詰めた風船にそっくりだ……クラゲの種類が多いのは、適応性が高いことを示している」という。

そのため、バッテリーで動く、直径約1.35メートルのAirJellyの設計では、クラゲの動きをできるだけ真似ることになった。

8個の平歯車から8個のシャフトに力が伝えられ、「各シャフトによってクランクが動き、この動きがクラゲの8本の触手を動かす。それぞれの触手は『Fin Ray Effect』に従って設計されている。Fin Ray Effectとは、魚のひれを機能的に分析して導き出された構造だ」

以下は、AirJellyの製品紹介(PDF)からの引用。

実際の構造は、張力と圧力が交互に交替する2つの側面で構成され、この側面は動的に骨組みにつながっている。ある側面に圧力がかかると、力がかかった方向に自動的に曲がる。同時に、モデルとなった実際のクラゲに似た、同じ方向に向かう収縮運動が、触手によって作り出される。

『Airshipworld』の記事を参考にした。

[以下は空飛ぶロボット・マンタの動画]

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080903-00000000-wvn-sci