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2008年09月03日(水) 11時05分

欲しい物あったら… ネットオークション、安さ受け利用者急増産経新聞

 ■07年度末 有料会員1.8倍の691万人に

 今年は「値上げの年」として記憶されるかもしれない。給料がなかなか増えないので家計はやりくりが大変だ。さまざまな物がインターネット上で競売にかけられている「インターネットオークション」を利用すれば、新品も安く手に入れることができるという。

 ≪使わない物も売れる≫

 横浜市に住む会社員の和田京子さん(46)=仮名=は、2000年ごろからネットオークションを利用している。

 最初は「何となく面白そう」という好奇心からだった。業者が、新品の販売に利用しているケースもあり「ほとんどの物が街角の店舗で買うより安く手にできる」ことが分かった。最近では「欲しい物があったら、まずネットオークションをのぞき、月に2、3回は利用する」と言う。

 商品を買うだけではなく、使わない物を売れるのもオークションの利点だ。和田さんは以前約2万円で高級ブランドの名刺入れを手に入れたが、皮が厚くて使いにくそうだった。そのためオークションに出品してみたら2万2500円で売れ、「オークションの利用料などを引いても損をしなかった」と話す。

 ネットオークション利用者は急速に増えている。最大手のヤフーのオークションを利用している有料会員は、03年度末に386万人だったのが、07年度末には691万人と約1・8倍になった。年間の取扱高も03年度の4885億円が07年度末には7249億円と約1・5倍になった。

 同社の担当者は「利用者は30代が中心だが、シニア層も増えている」と語る。商品分野別では衣料品や玩具などが多く、不動産や車の売買もあるという。

 ヤフーのほかに楽天オークションやモバオク(東京)などがネットオークションサービスを提供している。

 ≪入札手続きも簡単≫

 オークションを使うには、どんな手続きが必要なのだろう。ヤフーのオークションで買い物をする場合には、メールアドレスや、生年月日などを登録して「ID」を取得してオークションの利用者登録をする。5000円未満の入札をするときは、これだけでOK。有料会員登録をすれば5000円以上の入札もできる。売る場合には、本人確認の手続きなどを済ませる必要がある。

 落札した品物の代金の支払い方法や発送方法は出品者と落札者が相談して決める。出品者は1点につき10円50銭をシステム利用料として支払い、取引が成立したときにも落札金額の5・25%を払う。これがヤフーの収入になっている。

 手軽に利用できるネットオークション。だが上手に売買したり、詐欺の被害を避けるためにはコツも必要だ。

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