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2008年09月02日(火) 12時02分

ミートホープ式 節約! 激ウマ食材オーマイニュース

 ミートホープの偽装ミンチ肉は、豚や鶏のクズ肉とパンクズなどに、ラード(豚脂)とヘット(牛脂)を入れたものだったそうです。

 それを説明したテレビ番組で、スタジオの出演者がミートホープの偽装肉を再現して作ったメンチカツと本当の牛肉だけを使ったメンチカツを食べ比べたら全員が「偽装の方が……おいしい!?」と驚いてました。

 そこで登場した解説の先生が「肉って基本的に赤身に味はないんですよ。味は油脂で決まるんです。だからラードやヘットさえ使えば、いいお肉の味は出るんです」とコメントしてました。

  ◇

 さて、自分が今まで使っているスーパーマーケットでは、ラードやヘットの配布はなかったのですが、最近使うようになったスーパーマーケットではヘットが無料でもらえます。

 最近はバターが高騰しています。

 今まではあまり油に興味を持ったことがなかったのですが、「これ、バターの代わりにならんか?」と思って、ヘットを一袋もらってきました。

 ためしにちょっと舐(な)めてみたら (゜Д゜)ウマー!!

 本当においしさとコクの固まりみたいな味でした。

 「これはナイス、なんかいいレシピないか!」と思い、「ラード」「ヘット」で検索してみたら、さまざまな料理の「隠し味」として「ラード」「ヘット」は活躍していることを知りました。

 「名店のあの味はどうやって出すの?」というような質問の答えとして「ラード」「ヘット」が登場することがしばしばあります。

 例えば、野菜いためや焼きそばなど、いため物を作る時に油として使えば「お店の味」が出ます。

 おいしいフライは「ラード」や「ヘット」、あるいは代替品のショートニングを使います。また、カレーやラーメンの隠し味としては最適だそうです。シューマイやギョーザの具に少し混ぜると味が良くなるそうです。

 このうまみを存分に使ってるのが、沖縄。

 沖縄には「ラードご飯」という、ホカホカご飯にラードとしょうゆをかけるだけ、というメニューがあるそうです。沖縄では利用範囲は食事だけには限りません。沖縄のおやつとして有名な「ちんすこう」は本来、ラードで小麦粉を練ったものだそうです。

 中華料理の味の決め手としてもラードは活躍しています。中華料理ではパイやクッキーやケーキなどのお菓子でもラードを使うそうです。だから欧米式とほとんど材料がいっしょでもコクが違うんですね。

 スペインやイタリアにもラードやヘットを使ったパンやパイがあるそうです。

 ミートホープの田中社長がやったこと。

 「ラードやヘットを使って、鶏のクズ肉やパンクズを本物の牛肉よりおいしい牛肉風の味にする」

 堂々と公表してやってたら、田中社長は懲役ではなく、むしろ、いい評価をもらっていたかもしれません。

(記者:神田 もつら)

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