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2008年09月02日(火) 08時01分

【Re:社会部】尾瀬で見つけた硬貨産経新聞

 10年ぶりに尾瀬を訪れました。平日とはいえシーズン中の8月最終週だったのでそれなりの人出を覚悟しましたが、広い湿原に見渡す限り自分だけという醍醐味(だいごみ)を感じました。100人収容の山小屋で宿泊客は私1人。お盆以降雨の予報が多かったことや、ここ数年夏休みを繰り上げて8月末に始業する学校が増えたことなどが客足を遠ざけていると聞きました。

 尾瀬は昨年、日光から切り離され、新たに北側の会津駒ケ岳などを加えて単独の国立公園になりました。その効果もあり昨年の入山者は前年比4%増の35万4900人。ただ、ミズバショウやニッコウキズゲが開花する6〜8月上旬や紅葉時期の10月に客が集中する傾向は相変わらずです。

 気になる光景に出くわしました。尾瀬ヶ原のほぼ中央にある竜宮十字路の近くの川で、魚影の下にたくさんの硬貨を発見しました。お賽銭(さいせん)? 誰が何のために投げ入れたのでしょうか? ここは、国立公園の中でも厳しく規制している特別保護地区です。建築物を作ったり植物や土石を採取したりすることはもちろん、現状を変更する行為は許されません。

 繊細な自然は非常にデリケートです。息長く豊かな自然を楽しむためには、それ相当の配慮が必要だと痛感しました。(幸)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080902-00000069-san-soci