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2008年09月01日(月) 22時33分

財政再建路線、後退も=衆院選にらみ強まる歳出圧力−首相辞意表明時事通信

 福田康夫首相が辞意を表明したことで、小泉政権以来の財政再建路線が後退する可能性が強まってきた。次期政権は衆院選をにらんだ政策運営を迫られるのは必至。経済対策などの名目で与党内から歳出増や減税を求める声が一段と強まるとみられるだけに、財政当局は難しい対応を迫られそうだ。
 福田首相は、先週策定した総合経済対策の財源として赤字国債の発行を否定するなど、財政規律の堅持に強い意欲を示してきた。今年3月には、与党の抵抗を押し切って道路特定財源の一般財源化の方針も打ち出した。
 一方、後継として有力視される麻生太郎自民党幹事長は、プライマリーバランス(基礎的財政収支)の2011年度黒字化という財政再建目標の先送りを検討すべきだとの考えを表明。証券優遇税制の拡充など財政出動に積極的な考えを示している。 

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