2008年09月01日(月) 22時42分

＜首相退陣表明＞官僚らも驚きと困惑（毎日新聞）

　福田首相の辞任表明に、東京・霞が関の官僚らも一様に驚きと困惑の表情を見せた。

　国土交通省の課長級幹部は一報を聞くと、絶句して宙を見上げた。「安倍前首相の辞任と同じで『なぜ』という思いだ。国交省は道路行政のあり方など問題が山積する中、福田首相のリーダーシップの下、将来のビジョンを考えてきた」と述べた後、「新年度の概算要求を発表した直後に辞意を表明し、我々はどのように将来の設計を立てていくか非常に不透明になった」と困惑の表情を隠さない。

　厚生労働省は幹部のほとんどが退庁しており、残業中の職員は真剣な面持ちでテレビの辞任会見を見つめた。大臣官房のある職員は「勝手だなあ」とひと言。「内閣改造したばかりなのに……。また政権の投げ出しだ」とため息をついた。

　自宅で首相辞任の一報を聞いたある幹部は「厚労省は首相の指示を受けて、７月に社会保障分野の『五つの安心プラン』をまとめた。辞任は首相の判断なので仕方ないが、できれば腰を据えて、政策実現にリーダーシップを発揮してほしかった」と話した。

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